「あたし、この辺りの店、知らないの。

いいお店連れてって」




柏木君に寄りかかり、甘えた声で言う。




「そうだな。

デートには、鉄板焼きとか創作料理か?

それとも……」



「それとも?」




柏木君はあたしを見下ろした。

それがやけにセクシーでゾワッとした。





「俺の家に来るか?」






その言葉に、鼓動が速くなった。