「澪!」 不意に男性の声で名前が呼ばれ、ビクッと飛び上がる。 柏木さんかな、一瞬そう思ったが、聞き慣れた柏木さんの声とは違う。 振り返ると、少し心配そうな慧太郎がいた。 慧太郎はあたしに言う。 「澪、身体は大丈夫?」 そんな慧太郎に、空元気で答えた。 「うんうん、絶好調! 今日から仕事、頑張らなきゃ」 だけど、慧太郎は浮かない顔をしていて。 「澪、バレバレだよ」 なんて言う。 なにがバレバレなんだろう、なんて聞く時間もなかった。 慧太郎は再び口を開く。