なに、そのチャラ笑顔。
その前に、美月ってなに!?
あたしのことは、ちゃっかり南條に戻っているのに。
そんなことを考えると、あたしが柏木さんの彼女なのに虚しくなってきて。
泣きそうになるのをこらえ、一人で黙ってパスタを食べた。
「柏木君、仕事も順調のようね」
「まあまあな」
「後輩の指導も大変ね」
河田さんは笑いながら言うけど、あたしには目も向けない。
敵対心剥き出しだ。
それなのに、一向に今の状況に気付かない柏木さん。
自分が楽しければそれでいいのだろうか。
あたしはだんだん耐えきれなくなってきて。
「すみません。
プランの手直しもしたいので、お先に失礼します」
立ち上がっていた。



