「それからずっと倉庫で暮らしてる」
「家には1度も?」
「1回だけ2人が気になって見に行った事があるんだけど、もう違う人が住んでた」
え……
「もう帰って来るなって言われてる気がして、泣きそうだった」
そう言って笑う颯斗。
「…んで」
「え?」
「何で笑っていられるの?無理なんかしないで、見てるこっちが泣きそうになる」
思わず涙が出そうになるのをぐっと堪える。
泣くのはあたしじゃない、颯斗何だから…
颯斗は困ったように笑っていた。
「そこまで言ってくれてありがとう、希ちゃん。俺、希ちゃんに話して良かった」
……違う…
まだ、終わってないんだ…
颯斗は間違ってる。
あたしは勢いよく立ち上がって、颯斗の腕を引っ張る。
「ちょっと着いてきて!」
「え?どうしたの?」
「いいから!」
そしてあたしは無理やり颯斗を連れて学校を後にした。


