颯斗には弟がいた。
でも6年前に事故で亡くした。
きっと、仲良かったんだろうな…
だから、あたしと清羅を見て寂しそうな顔してたんだ。
あたしはかばんから携帯を取り出すと、悠司のお父さん、悠太郎さんに電話をかける。
『もしもし』
2コールで出る辺り、暇なのでは?と疑ってしまう。
いや、でも警視総監だし、暇なわけないはず。
と分かっていて電話をするあたしもどうかと思うけど。
「もしもし、あの頼みたい資料があって…お願い出来ますか?」
苦笑いを浮かべながら言うと、電話の向こうでため息が聞こえた。
『はぁ…お前は俺を誰だと思ってるんだよ。まぁ、暇だったし、頼まれてやるよ』
暇なのかよ!
お偉いさんって分かってるけど、暇って言っちゃって大丈夫なのか…
『何を調べたらいいんだ?』
「6年前に小学生くらいの男の子が事故にあった資料が欲しいんです、名字は野倉」


