時刻は19時55分。


作戦決行まであと5分。


あたしは、本来の姿で月影の倉庫の前に立っていた。


本来の姿っていうのは、ウィッグは付けずに、金髪のまま。


そして、黒パーカーに黒スキニーで、フードは深めに被って顔は見えないように。


これがあたし、金龍の姿。


そして、今から月影の秘密を暴きに行くの。


______58、59……00


バンッ


長針が12に辿り着いた時、あたしは倉庫の扉を蹴破った。


一瞬にして視線を集めるあたし。


「き、金龍!?」


「どうしてここに!?」


クスッ


今に分かるよ。


「こんばんわ、月影の皆さん」


ニコッと笑って上を見上げる。


そこには、騒ぎを駆け付けて出て来た、哲、大和、勝人、千歳の4人が立っている。


お姫様は部屋で待機って所ね。