でも、そんな事より希だ!
早く助けないと!
男が守るようにして立っていたドアを開けようとするが、鍵が掛かっていて開かない。
「竜さん、鍵が…」
「心配するな、少し下がってろ」
どうするんだろ…
そう思って後ろに下がると、竜さんはさっき同様思い切り蹴りあげてドアノブを破壊した。
すげぇ…
すると、もう一度蹴り飛ばして、次はドアを破壊した。
「希!!」
中はピンク色のベッドやら机やらカーテン、壁紙までピンク。
そんなピンク一色の部屋の片隅で、体育座りでうずくまってる希を見つけた。
っ…
ゆっくりと顔を上げた希の瞳には、光がなかった。
真っ黒な闇。
生きる希望さえも失っている瞳をしていた。
すぐにその場から連れ出し、家へと連れ帰ったけど、しばらくは何も喋らず、何もしない日が続いた。
その頃に竜さんは、龍神を休戦という形で族の世界から一時離脱した。
そして、僕と清羅は、希を守るために竜さんにケンカを教えこまれた。
瞳に光を映さない希だったが、少しずつ光を取り戻し、僕達と一緒にケンカを教えてもらうようになった。
すると、希は3年で竜さんを超える程の力をつけ、龍神の2代目総長を受け継いだ。
わずか、14歳で全国No.1の総長になった。
実力は誰もが認めるものだった。


