今日もみんなで探してる。
俺と清羅、翠さんと竜さんは家で待機していた。
「希は一番かくれんぼ下手だったのに…」
ぼそっと呟いたのは清羅。
元気がなく、ここ毎日泣いてる清羅の目は赤く腫れぼったくなっている。
確かに、希はかくれんぼが下手だった。
隠れるのも、見つけるのも。
なのに、どうして見つけられなかったのか。
あの公園には僕達しかいなかったのに。
だから、他の人が来たらすぐ分かる。
それに、範囲は公園内ってはずだったのに、あの狭い所で見つからないわけがない。
希は、公園の外に出たって事だ。
でも希は割りと真面目だ。
そういうルールはきちんと守る。
なのに、出たという事は誰かに連れ出されたって事。
一体誰が…?
清羅は鬼だったし、もちろん僕じゃない。
と、なると、光輝が?
いや、でも、あの時光輝も見つからず、家にもいなかった。
次の日、やってきた光輝が演技をしていたとしたら?
…光輝が、希の居場所を知ってる。
誘拐犯は光輝だ。
そう推理した僕は、竜さん達に話した。
「なるほどな、可能性はあるな。よし、今から光輝の家に乗り込むぞ」


