ー悠司sideー


清羅がキレるのは無理もない。


僕だって、すごい腹が立ってる。


でもここで、僕まで感情を表に出してしまうと、こいつら全員死ぬまで殴り続けるはず。


そしたら、春日さんやこの病院に多大な迷惑を掛けてしまう。


それに、そんな事したら希が許さない。


僕らもあの世行きだよ。


清羅が出て行って静寂に包まれる病室。


春日さんは、いつの間にか集まっていたギャラリーを散らせ、ドアを閉めると、ため息をついて壁にもたれかかるようにして立った。


「何をしたか知らねぇが、清羅があそこまで感情的になるのは相当な事なんだろうな」


若干イラついてる春日さんは、睨むようにして紅蓮1人1人を見ていった。