学校を辞めて数日が経った。


あたしは倉庫であいつの情報を集めていた。


ちなみに、清羅は本家で仕事、悠司は下の奴らとパトロールに出掛けた。


その時だった。


バァンッ


「!?」


部屋の外から激しい音。


「何があった!」


あたしは急いで部屋を飛び出した。


…っ!?


思わず息を呑み、体も無意識のうちに固まってしまっていた。


「何でここに…」


そう呟くあたしの周りには、守るようにして立つ空雅を含む龍神のみんな。


みんなの目つきは鋭いもので、殺気を十分に出してる。


でも、そんなもの効かないといったように笑ってる奴。


「そんなに警戒しなくても何もしないよ。あ、もう扉壊しちゃってるか、ごめんね」


さっきの激しい音の原因はこいつ。


倉庫の扉を蹴破って入って来たんだ。


「久しぶりだね、希。会いたかったよ」


吐き気がする。


あたしは会いたくなんてない。


声を聞くだけで体が震えそうになる。


こいつは、あたしを…