ー蓮華sideー
俺の話…
いや、父さんの話。
あれはまだ俺が小学校に上がったばっかの頃だった。
母さんは専業主婦、父さんはサラリーマンで何不自由なく暮らしてた。
その日も父さんはスーツ姿で仕事に出ていった。
なのに、いつまで経っても帰って来なかった。
心配で俺と母さんはずっと起きて待ってた。
でも、そんな俺らの所にきたのは一本の電話。
『黒戸蓮次は死んだ』
それだけだった。
何が原因の死んだのかも分からない謎の死。
母さんはショックで倒れ、そのまま入院。
俺は母さんの姉さんの所に引き取られたけど、そこにも当たり前に家庭があって…
いつも1人だった俺は耐えられなくて逃げ出した。
夜の繁華街に小学生のガキが1人で歩いて…
不良に絡まれて、何も出来ない俺はただ殴られた。
でもその時は、痛みなんて感じなくて。
ただ、このまま殴られて死んで父さんの所にいけるならってそれだけを思ってた。
なのに、いきなり俺を殴ってた奴が俺の上から消えて、見てみたら誰かがそいつを殴り飛ばしていた。
「おいお前、大丈夫か?」
俺を助けてくれたのが、当時の紅蓮の総長だった。
俺は、全て事情を吐かされ、全てを知った総長は俺を引き取ってくれた。
それからずっと紅蓮の世話になってる。
母さんはあれからすぐ退院したけど、俺は家に帰らずずっと紅蓮の倉庫で暮らしている。
ー蓮華side endー


