ー翠sideー
俺には結婚して7年目になる妻、華子と、もうじき7歳になる息子、蓮華がいた。
何不自由なく、幸せな家庭を築いていた。
「父さんっ!一緒にサッカーしよ!」
蓮華に誘われたら一緒に公園に行ってやってたし、
「あなた、洗濯物取り込んどいてくれない?」
華子に頼まれたら素直に取り込みに行った。
ごくごく普通の家庭だ。
ただ一つ違うのが、俺が、佐賀組の組員だった事。
俺が入った頃は、今の佐賀の父親が頭を務めていて、酷い事なんて一切していなかった。
5年が経った頃だった。
頭が急死して、息子である今の佐賀が組長の座を引き継いだ。
それからだった。
人を殺すようになったのは…
どんどんやる事が酷くなっていって、俺は耐えられずに抜けさせてくれって頼んだ。
でも、受け入れてくれるはずもなく、佐賀は華子と蓮華を殺すと脅してきた。
そのまま俺は抜けられないまま、佐賀の命令に従うしかなかった。
そんな時、次の命令が下された。
「沢神組に潜入し、動きを監視し、随時報告しろ」
沢神組。
全国No.1の組で、とても強い組。


