しばらくして静かになると、あたしと紅蓮は一気に廊下を進み一番奥の大きい部屋の前で止まる。
後ろには部屋から出てきた龍神の奴らが続いていた。
黒を初め、みんな無傷。
のはずが、空雅の頬にかすり傷が出来ていた。
「空雅、その頬の傷どうした?」
空雅は傷を作っていた事にも気付いてなかったらしく、あたしが言って初めて気付いていた。
「あ、ホントだ…」
それだけ戦いに集中していたのか、日々の訓練で感覚が麻痺してしまったのか…
どちらも考えられる事だな……
「多分、あいつとやりあってる時に…」
あいつ?
「俺、ちゃんと当麻の仇取ってきましたから」
あぁ、当麻を撃った奴か。
確か、空雅の友達の…
相当な覚悟が必要だったと思う…
「ありがとな」
たとえ敵であっても、友達より仲間を選んでくれて…
「いえ、当麻の方が大事ですから」
にっこり微笑む空雅はどこか吹っ切れた、そんな感じがした。
「よし、最後行くぞ」
部屋の扉に向き直ったあたしは、思い切り扉を蹴飛ばした。


