紅蓮のみんな、顔が強ばってるような、引き締まってるような、そんな感じ。
「相手は本当にやばい奴だから、殺られると思ったら全力で逃げて」
誰1人失いたくないから。
「分かってる、希も気をつけろよ」
「うん」
いつも騒がしい桐でさえ、静かにその時を待っている。
何か調子が狂うな…
「桐が静かだと明日は槍でも降りそう…」
思わず心の声が漏れてしまったあたし。
あ、と思った時には遅くて。
「希ちゃん失礼すぎ!俺だって静かな時はあるよ!」
いつもの騒がしい桐に戻ってしまった。
まぁいっか、こうじゃないと桐じゃないし。
「確かに静かな桐は見た事ないかも」
と、颯斗までもが面白そうに話に乗ってきた。
「颯斗まで!もう、みんな俺を何だと思ってるわけ!?」
「キーキーうるさい猿」
表情1つ変えずそう言ったのは洋介だった。
「プッ」
思わず吹き出してしまったあたしに釣られて一声にみんなが笑い出す。
「待って!俺人間じゃないじゃん!確かに人は元々猿だけど、俺退化してないから!」
何言ってんだか。
…あれ?蓮華?
賑やかな輪から少し離れた所でビルの壁を背にして座っている蓮華。
さっきまでここにいたのに…
あたしもそっと輪から抜け出し蓮華の所まで移動した。


