「いや、謝るのはこっちの方なんだ」
清羅は辛そうに眉を寄せた。
え?
どういうこと?
あたしは思わず首を傾げる。
「実を言うと、あいつがこっちに帰って来てた事、俺達は知ってたんだ」
俺達。
悠司も知ってたんだ…
2人が知ってるって事は、当然父さんと悠太郎さんも…
全く…あたしだけ知らなかったって事か…
でも、それがみんなの優しさなんだ。
あたしに極力知られないようにしてたんだ。
あたしが、壊れてしまわないように…
「言えなかったのはあたしのせいだし、謝る必要なないよ」
5年も経つのに、今だに引きずってるあたしがいけないんだ。
強くなったのは、実力だけ。
心はまだ弱いままなんだ…
「ごめん…」
いつもの清羅じゃない。
こんなに弱々しい清羅は、清羅じゃない。
でも、こうさせてるのは紛れもなくあたしなんだ…
「もうこの話はやめ!あ、紅蓮はどうした?」
休憩の間に電話が鳴って、あたしが倒れちゃって…
「あ、あぁ、もう今日は終わった。だから安心して寝ろ」
終わったのか…
みんなにもまた心配かけちゃったな…
明日はちゃんと最後まであたしが指導しないと。
それに、いつかは話さないといけなくなるしな…
もしかしたら、紅蓮にまで手を出すかもしれないし。
あいつならやりかねない。
早いとこ、ケリをつけないと…


