「あ、あの、のぞ……金龍さん…」
今まで下を向いていた椿が顔を上げたと思ったら、なぜかよそよそしい。
それに、どれだけ泣いたんだろって思うほど、目が赤く腫れぼったくなっている。
「いつも通りにしてよ、椿」
にこっと笑うと、目を逸らして俯く椿。
きっと、自分達のせいであたしが傷ついたって自分達を責めてるんだ。
椿だけじゃなくて桐も。
だからあたしは、そっと桐と椿を片腕ずつで包み込んだ。
「…っ、希ちゃん!?」
「あたしは大丈夫。2人のせいじゃないから、自分達を責めないで」
「で、でもっ…」
ぎゅっ
さっきよりもきつく抱き締める。
「眠ってる間に菊に会った、2人の事守ってくれてありがとうって」
2人が息を呑むのが分かる。
「菊は自殺した事を後悔してた、自殺したのは自分達のせいだって苦しみ続けてる2人を見て」
「あれは、本当に俺らがっ…」
「桐」
あたしが強い口調で名前を呼ぶと大人しく黙る桐。
「そして、菊から2人に伝言、手紙を読んでって」
そう言って少し離れると、2人の目にはいっぱい涙が溜まっていた。
優しく頭を撫でると、桐は必死に堪えて、椿は泣き崩れてしまった。
「希ちゃん…聞いてくれる?何が、あったか……」
「うん」


