コンコン
「はい」
あたしの代わりに清羅が返事をすると、ドアが開いた。
入って来たのは、
「輝(テル)さん…」
春日輝彦(カスガテルヒコ)さん。
龍神がまだ父さんの代だった頃の幹部の1人で、今は見ての通り医者をしてる。
「希、調子はどう?」
「体が重たいです…」
正直にそう言うと、輝さんは笑っていた。
「その内戻るよ、お腹の傷はしばらく痛むだろうけど、体が本調子になったら退院してもいいよ」
優しく微笑んだ輝さんは、次があるから、と言って部屋を出て行った。
忙しそうだな…
「早く戻れよ?みんな心配してる、俺らもあいつらも」
「…うん」
桐と椿は大丈夫かな?
菊に頼まれた事もちゃんと伝えないと…
そのためには早く回復しないと…
「清羅、もう少し寝るから、帰ってもいいよ」
「あぁ、また来るな」
そして、眠りについたあたしが元気になって退院できたのはそれから3日後の事だった。


