「ん……」
目を覚ますと、360度真っ白の空間に立っていた。
ここどこ、あたし死んだの?
「希さん」
え?
後ろから名前を呼ばれ、振り返ると中学生くらいの女の子が立っていた。
背はあたしより少し小さいくらいで、長い黒髪にパッチリ二重の大きな目が特徴の可愛らしい子。
「あなたは誰?」
それに、どうしてあたしの名前を…
「私、遠藤菊です。兄を止めてくれてありがとうございました」
っ…
この子、あいつの妹!?
全然似てない!
「あと、大切な2人を守ってくれてありがとうございました」
大切な、2人……
「私、自殺してしまった事を後悔してるんです」
菊は寂しそうに微笑んだ。
「2人が、私が自殺したのは自分達のせいだって苦しみ続けてるから」
そういえば、遠藤も菊を殺したお前ら、そう言ってた。
「違うんです、私が自ら死を選んだんです。だから、2人は何も悪くないんです」
菊の目には涙が滲んでいた。
「私が、弱かったからっ…」
気付けばあたしは菊を抱きしめていた。
「希さん、帰ったら2人に伝えて下さい。手紙を読んでって」
「うん、任せて」
菊はあたしから離れると、
「2人をお願いします」
って優しく微笑んで白い光に包まれた。
あたしは眩しくて思わず目を瞑る。


