「え、勇さん…」
「どうして…」
組長の遠藤勇だ。
黒髪はオールバックで固められていて、つり目がちな目元で、一言で言えばいかつい。
そんな遠藤を見て、動揺を隠せない桐と椿。
「どうして?ハッ、笑わせるな、復讐だよ。菊(キク)を殺したお前らにな!」
菊、勇の妹だ。
そして、桐と椿が原因で自殺したっていう子。
2人は顔を歪め、歯を食いしばっている。
周りは状況を理解出来ていなく、固唾を呑んでみている。
「なら、どうして紅蓮を巻き込むんだよ!こいつらは関係ねぇだろ!」
「何言ってんだよ桐、俺は大切な妹を殺されたんだ、だからお前らの大切な奴らを殺す、当たり前だろ?」
平等に。
あいつ、頭狂ってやがる。
「俺は復讐のためだけに遠藤組を継ぎ、勢力を伸ばしてきたんだ、だから大人しく殺られろ」
遠藤が片手を上げると、それを合図に組員達が紅蓮にかかっていく。
その手にはナイフ。
清羅、まだか…
組員達は蓮華達にも襲いかかっている。
だが、明らかに椿の様子がおかしい。
戦おうとしてない。
立ち尽くしたまま動いていない。
だから、桐が守りながら戦ってる。
あれじゃあ、いつか……っ!?
椿の背後から近付くナイフを持った遠藤組の組員。
桐も気付いてない。
くっ…
あたしは、部屋を飛び出した。
階段なんか使わず手すりを飛び越え、着地すると椿の後ろにいた奴を蹴り飛ばす。
「何で金龍がここに…」
突然の登場に誰もが固まっている。


