バンッ
倉庫内に響く扉を蹴破る激しい音。
来たんだ、紫龍が…
一気に場の空気が張り詰める。
「こんにちは紅蓮の皆さん、今日は潰しに来ました〜」
かなり余裕ぶってニヤついてる奴が紫龍の総長、池上直也(イケガミナオヤ)。
髪の毛が紫一色、耳には龍のピアスが揺れてる。
奴…いや、奴らの手には鉄パイプ。
「俺達は負けねぇ」
蓮華の声は、いつもより低く鋭いものだった。
「そう言ってるのも今のうちだよ、かかれ!」
池上のその一言で、紫龍の奴らが倉庫の中に流れ込んで来る。
戦いが、始まった。
圧倒的に紫龍の方が数が多い。
でも、実力は紅蓮の方が強い。
どんどん数を減らしていく。
さすが紅蓮。
今まで戦う所を見てなかったから分からなかったけど、これほどまでとはね。


