取り残されたあたしは急いで清羅に電話をかける。
『もしもし』
「もうすぐ紫龍がやって来る、今すぐこっちに来て」
もう、時間がない。
『は?あれは2日後の話だろ?…って、まさか!?』
「向こうの作戦にハマったのよ、書き換えられてた」
『分かった、今すぐ行く。俺らが着くまで部屋から出るなよ』
「分かってる」
そこで電話を切り、あたしはこっそりドアを開けて下を見る。
蓮華達はいつ来てもいいようにどっしりと構えてる。
下っ端のみんなは、さっきまでバイクをいじってたらしく急いで片付けてる。
そして、片付けが終わった下っ端達は蓮華達を守るようにして前に並んで立つ。
ざっと数えて100人くらい、やっぱり半分程度の人数。
これだけいれば紫龍くらい余裕で勝てる。
だから、遠藤組はあたし達、龍神が潰す。
あたしの正体がみんなにバレるのは分かってる。
みんなを騙していた事になる。
これで、出て行けって言われても、素直に出て行く。
みんなを助けられれば、それでいい。


