「まぁ、気にせず座って」
颯斗のその声で大人しく2人でそのソファに腰を下ろす。
「で、話っていうのは、紫龍って族がね、今度俺達を潰すって宣戦布告してきたんだ」
やっぱり、この話か。
「だから姫である希ちゃんが狙われる可能性があるんだ」
「でも希ちゃんは僕達が守るから安心してね!」
椿と桐は、相手が遠藤組だって知らない。
いや、2人だけじゃなく、紅蓮みんな。
知ってるのはあたし達だけ。
だから、守られる側じゃなくて、守る側になるんだ。
「その日が8月8日、ちょうど10日後。それまで希ちゃんは常にこの中の誰かと一緒にいるか、外に出ず家に居てほしいんだ」
はぁ…
警護って事ね…
だったら、
「ここに泊めてよ」
部屋も余ってるって言ってたし。
それに、ここなら奴らがいつ仕掛けてきても対処出来る。
「あ、その手があったか」
「そうしよう!ずっと希ちゃんと居られるし!」
と、いうことで、10日間紅蓮の倉庫に泊まる事になったのだ。
そして、清羅も十分気を付けるようにと念を押され帰って行った。


