すでに桐と椿は海で遊んでて、蓮華と洋介は黙って2人を見守ってる。
「あれ、平次は?」
あたしがそう言うと、洋介がどこかを指指した。
やっぱり洋介、不機嫌だな…
そう思いながら指差された方を見ると、女の子に囲まれて楽しそうにしてる平次。
さすがだな、平次。
呆れて何も言えないよ。
「さて、あたしも泳ぐか」
「え、希泳ぐのか?」
何だよ洋介、その不思議そうな顔は。
「泳いだらダメなの?」
「いや、希はここで見てるだけだと思ってた」
失礼な奴だな。
あたしは泳ぐの好きなんだから。
それに、せっかく海に来たのに見てるだけなんてつまらないし。
「3人は泳がないの?」
って聞いたけど、蓮華は寝始めた。
どこでも寝る奴だな、おい。
「俺はここで見てるよ」
颯斗はそう言って蓮華の隣に腰を下ろした。
「俺も」
洋介までもが座ってしまった。


