ガラガラッ
「来たよー!」
千歳が扉を開けて元気よく、いつも通り挨拶したのに、いつも通りの返事は返ってこない。
シーン…
何かがおかしい…
千歳もそう感じとったみたいで。
「みんな、どうしたの?」
千歳がそう言うと、下っ端達は静かに道を開けた。
その先には、哲に抱き締められた泣きじゃくる貴子。
哲、大和、勝人の3人は何故かあたしを睨んでいる。
「千歳、こっちに来い。そいつは俺らを騙していた」
は?
騙していた?
まさか、任務がバレた?
「どういう事?希ちゃんが、僕らを騙していた?」
千歳の声にも焦りが滲んでいる。


