颯斗は面白そうに笑ってる。
「颯斗!?からかってるでしょ!」
もう、どいつもこいつも人をからかって!
あたしは歩いていたスピードを早めた。
「ごめん希ちゃん!でも、洋介が希ちゃんを選んだのは本当の事だから」
追いついてきた颯斗はあたしの隣に並ぶとそう言った。
は?
選んだ?
「俺らと行って女子達に囲まれるか、希ちゃんと行って遠くから指差されるかっていう2択」
ちょっと待て。
それ洋介に選択肢はないじゃないか。
もちろんあたしにも。
恐ろしい奴らだな、お前ら。
「はい希ちゃん、乗って」
いつの間にか駐車場に着いて、バイクに跨ってヘルメットを差し出してくる颯斗。
「はぁ…」
あたしは小さくため息をついて、ヘルメットを被ってバイクに跨る。
走り出すバイク。
颯斗の運転は安全、でも怖がらせないためかスピードはない。
もうちょいでないかなー。
って心の中で思ってても伝わるわけがなく、スピードは変わらないまま倉庫についた。


