「・・・やってない・・・」
これだけで。
信じてもらえないって分かってるのに。
「はぁ?この後に及んでまだ嘘つくのぉ~?バカじゃん?」
「うぇっ・・・ひっく・・・っひどいよ!!いつも虐めてたのに!!なんで嘘つくの?っひっく・・・ひどいよ、音羽ちゃん・・・!」
はあ?なにそれ。私は虐めてないし。だいたい、愛弥ちゃんが私のこと虐めてたんじゃん。いつもいつも。みんながいない時に、蹴ってきたのはだれだっけ?
バカだから自分がしたことも忘れちゃったか!(笑)
そんな事を考えていたら。
「そろそろ認めたらどうだ?咲坂。」
っ!!それが、元カレの態度?おかしくない?
そっか。もう居場所なんかないし。
誰も必要としていない。
なんか否定するのがめんどくさい。
だってさ?
何を言っても信じてくれないんでしょ?
だったら言うだけ無駄じゃん。
なんか今まで否定してきた私がバカみたい。
「あなたが愛弥さんを虐めたんですよね?」
「黙ってないでなんか言えよ!」
はあ。めんどくさ。
「どうせ言っても信じないくせに。」
「ああ?なにいってんのお前。俺等がお前を信じる必要ある~?」
「はぁ。バカらしい。」
「んだとてめぇ!!」
「おい、拓哉。」
「っ!蓮!!だってこいつが・・・!」
「そういうのがバカらしいつってんだよ」
「「「「は?」」」」
たぶん私がこんな冷たい声出さないと思ってたんだろうね。まあ、みんなといた時とは全然違うからね。あんた達に嫌われないようにいつも笑ってたから。
でももうそれすらもバカらしい。
