フワッ
肩がビクッと揺れる。
なんで?
ぎゅって目を瞑ったら、真琴の匂いがして。
抱きしめられてる?
だ・き・し・め・ら・れ・て・る?
真琴は男。
やだやだやだやだ。
怖い。
体が震える。
「ま、ことっ・・・離、して・・・!!」
「大丈夫だから。俺はなにもしないよ。」
「やだ!離して!!」
怖いよ。
だって真琴は男なんだよ?
・・・光輝の親友なんでしょ?
私を殺すの?
殴るの?蹴るの?
また、裏切られるの?
怖いよ・・・。
離して・・・!!
「や、だ!!っ真琴、はな、して・・・!!」
だんだんと息が荒くなっていく。
「落ち着いて。大丈夫だから、音羽ちゃん」
怖いよ・・・!!
離してよ・・・!
「音羽ちゃん、今どんな気持ち?言いたいことは全部言って?」
「っわからない。気持ちが、分からないよ・・・!!分かるのは・・・っ怖いってことだよ・・・。お願い真琴・・・っはな、して!!」
「うん。」
そう言って真琴は私から離れた。
