Truth princess or untruth princess



――――次の日


朝いつも通りに起きて、ナチュラルメイクをする。


Tシャツにショーパンのラフな格好で、涼ちゃんが来るのを待つ。


テレビを見てると、


ピーンポーン


とインターホンが鳴った。


相手を確認してから、部屋を出て涼ちゃんの所に向かう。


「おはよっ!」


私は作り笑いをしながら言った。


「おはよぉ」


涼ちゃんはいつも通りに返してくれる。


それからまた、倉庫まで歩いていく。


いつも通り。


けど、少し違うのは、2人とも無言ということ。


話せない。


緊張する。


嫌われないかな?


捨てられないかな?


居場所は無くならないかな?


・・・なんで私はこんなこと思ってるの?


みんなだって裏切るかもしれないんだよ?


なのになんで・・・?


―――――――・・・そっか。


もう信じちゃってるんだ。


青嵐を。


みんなを。


だから、嫌われたくないんだね。


もう信じないって決めたのに。


こんなにも簡単に信じてしまった。


信じたら信じただけ裏切られた時に辛いのに。


そんなことを思っていたら、もう倉庫についていて。


・・・話さなきゃいけないんだね。


頑張るんだ。


過去はまだ話さなくていいから。


私はぎゅっと握りしめた。


――――光輝にもらったハートのペンダントを。


私は倉庫のなかへ1歩足を踏み込んだ。