だって羽紅達は青嵐っていう暴走族で。


雷竜と同じなんだよ?


裏切るかもしれない。


ほとんどの人に裏切られたんだよ?


人は裏切るものじゃないの?


違うの?


それとも、また裏切られるの?


怖い。


なにが?なにが怖いの?


分からない。でも、怖い。


だからなんで?なんで怖いの?なにが怖いの?


・・・裏切られること?


・・・信じてた人が死んじゃうこと?


・・・違う。


私は信じることが怖いんだ。


「俺らを信じろ。」


でも・・・。


「・・・裏切らない?いなくならない?」


私から出るのはか細い声だけ。


でも、みんなは答えてくれる。


「絶対に裏切らない。いなくならない。」


「音姉信じて?」


そう言ってもう一度差し出される掌。


私は少しためらいながら、羽紅の手に自分の手を重ねた。