そして次の日、私は重い体を動かして、学校に行った。


その日はいつもよりも早めだったからか、人があまりいなかった。


私はいつも通り下駄箱を開け、落ちてくる紙を拾い集める。


そして上履きを履いて、廊下を歩き出した。


廊下の角を曲がったその時。


ドンッ


体に軽い衝撃が伝わる。


本当に軽い衝撃だったけれど、いつもよりもだるかったからなのか、


ドサッ


と床に尻もちをついた。


「いたっ」


「悪い。大丈夫か?」


そう言って私の前に手が差し出された。


でも私はその手を取らず、立ち上がった。


「あっ、大丈夫です。こちらこそすみません。」


そう言ってその人の顔を見ず、教室へと向かった。