「今まで、愛美さんの周りにいた女の子がどうだったかは分かりません。だけど……あたしは、ずっと目をそらしていた不安だった事の核心をつかれたと思いました」


いつか来る別れへの不安。


愛美さんがいなかったら、あたしは嵐君に言わないまま、ぎくしゃくしてしまっていたかもしれない。


「愛美さんさえ良ければ、またお話したい…です」

「あんた……本当、馬鹿すぎ!!」


そう言った愛美さんの目からは、ポロポロと涙がこぼれていた。今度はあたしが、そんな愛美さんに驚く。


「あ、愛美さん!?」

「ねぇ、敬語止めてよ、それに、さんもいらない」


愛美さ……愛美は、泣き笑いであたしに手を差し出す。


「友達になって……向日葵」

「あ……うん!喜んで、愛美」


あたし達は照れながら、握手をする。
やっと、愛美とも仲良くなる事ができた。



今日、愛美達は帰っちゃうけれど、また会いたい。
もっと早く仲良くなれてたら良かったな。


それから、愛美はあたしの向日葵畑の水やりを手伝ってくれたのだった。