「とりあえず、2人で話した方がいいんじゃない」
勝俣君はそう言って軽く、あたしの肩を叩いた。そして、通りすぎる瞬間…。
「頑張れ」
そう言ってすぐ隣をすり抜けていく勝俣の背中をそっと見送る。
「あっ……」
お礼も何も言ってない。
あたしの話、真剣に聞いてくれたのに…。
「勝俣く……」
「行くな、向日葵!!」
せめて、一言お礼を言おうとして、その背中を追いかけようとしたあたしの腕を、嵐君に強く掴まれた。
その切羽詰まったような顔に、胸がキュッと締め付けられる。驚いたまま、嵐君を見つめた。
「嵐君…あの…」
「おーい、お前ら何してんだー!?」
何か言わなきゃと、口を開いた瞬間に、啓君とたもっちゃんがこちらへやってくるのが見えた。
「帰りが遅いから、迎えに来た。向日葵ちゃん、体調は大丈夫?」
たもっちゃんがあたしを心配そうに見つめる。
そうだ、あたし体調が悪いって言って家に残ってたんだ。いけない、忘れてた。
なのに、ここで勝俣君と話してた。
後ろめたくて、あたしは皆の顔が見れなかった。


