夏の嵐と笑わない向日葵



「それはどーも。俺は、久我 嵐……向日葵の彼女だ」

「あ、嵐君……」


まるで牽制するようにそう宣言する嵐君に、あたしは慌てて立ち上がる。


すると、嵐君はあたしをチラリと見て、すぐにフィッと視線を反らした。


「別に、いいだろ?それとも、コイツに俺の彼女だってバレたらまずいのかよ」

「え……?」


何を言ってるんだろう。
もしかして、嵐君はあたしと勝俣君との事勘違いしてる??


だから、こんなに怒ってるの……?


「向日葵は……俺じゃなくてもいいのかよ?」

「そんな……」


それは、あたしが他の人にすぐ心移りするって思ってるの??嵐君は……あたしを信じてない?


「それは……嵐君もだよ」


「は?俺もって、どういう意味だよ?俺が、向日葵以外に浮気するわけねーだろ!!」


「じゃあ……あたしなら、浮気するって、そう思うんだね」


あたしは、泣きそうになって俯いた。


嵐君は、あたしを信じていないんだ。あたしが、勝俣君に浮気したって思ったんでしょ?