夏の嵐と笑わない向日葵



「結局、その程度の想いでしか……」

「それは、2人で決める事だと、俺は思う」


あたしの言葉を遮って、勝俣君は迷いなくそう言った。


「全てを捨てて、俺を選べって、そいつは加島に言ったんか?」


その問いに、あたしはフルフルと首を横に振った。


真っ直ぐにあたしを見つめる勝俣君に、不思議と心の中のさざめきが静まっていく。


勝俣君の透き通る瞳の中に、青い空が見えた。


勝俣君の前髪がサラリと揺れて、肌では感じなかったけど、風がそよいでいるのだと分かる。


「2人の”通じあってる”が、何を基準にそう言えるのかは、2人が決める事で、他人がとやかく言えない」


通じあってる……基準。
考えたことも無かった……。


「全てを捨てさせる事で、加島が辛い顔してんなら、そいつも辛いんじゃないん?」


「そう……なのかな」


「どれだけ好きか、証明する事が好きって感情なのか?俺は……相手の考え方、生き方をどこまで一緒に共有出切るかが、相手を好きになるって事だと思う」



考え方、生き方を共有できるか……?
勝俣君の言葉は、分かるようで、分からない。すごく、奥が深いと思った。