「少し、話さん?」
「あ……うん」
あたし達はそれが自然かのように、門の縁に座り、2人で話をした。
「課題、終わったんか?」
「ううん、何も手、つけてないかな」
そう言えば、勝俣君…夏休みに入る前の学校で、課題の事であたしに話しかけてきた気がする。
『そうか、もし……加島さんさえ良ければ、今度…』
勝俣君、あの時なんて言おうとしたんだろう。
「本当は、あの時一緒に課題やらないかって誘おうと思ったんだ」
「あ……」
ちょうどその事を思い出していたので、答えが分かってスッキリした。
「でも、どうしてあたし?」
もっと、一緒にいて楽しい人とやればいいのに。
あたしなんかといても、きっとつまらないよ。
あたしは、また海の方角を見つめる。
今ごろ、嵐君は愛美さんと……。
ついこの間までは、嵐君と海へ行って、思いっきり遊んで……楽しかったな。
なのに、今は……こんなに心が切ない。


