夏の嵐と笑わない向日葵



3日後、ついにこの日がやってきた。


2人でこの日の為に食材を調達して、あたしが調理する。
嵐君が庭を掃いて掃除をした。


ノラは……いつも通りだった。


色々準備を終えて、皆を出迎える頃には、日が暮れかけていた。



「ちわーっす!」


最初に入ってきたのは、短い茶髪に、エナメルバックを肩からかけた明るい男の子だった。


「啓、よくも来やがったな」

「はぁ!?ひ、ひでぇーな!せっかく会いに来たってのに!」

嵐君は黒い笑みで啓と呼ばれた男の子にズイッと顔を近づけた。


「まぁ、許してやって。俺も興味あったし」

「たもっちゃん、お前が止めないでどうする」


たもっちゃん?と呼ばれた男の子は、可愛いアダ名とは似つかわないくらいに真面目そうな、眼鏡をかけた黒髪の男の子だ。


「会いたかったー!嵐っ!!」


ガバッ!!


「おい、止めろ愛美。つか、離れろ」


そして最後に入ってきたのは、チョコレートのような焦げ茶色の髪に、ゆるく巻かれたパーマの髪を降ろした、まるでモデルさんのように可愛い女の子だった。


愛美と呼ばれた女の子は、入ってきてそうそう、嵐君に抱きついた。