夏の嵐と笑わない向日葵



「嵐君、友達はいつくるの?」


嵐君の腕の中で、そっと顔を上げる。


「明後日だと」

「なら、準備しなきゃね」


「いいのか、向日葵?」

「嵐君の友達なら、あたしも大切にしたい」


あたしは嵐君からそっと離れて、笑顔を向ける。


「本当、良い女だよな」


チュッ


「っ!!」


嵐君はあたしの頬に軽くキスをした。


「あ、嵐君っ……な、なんてことを…」


あたしは頬を押さえて嵐君を見つめる。


不意うちは、本当に心臓に悪い。
ただでさえ、嵐君にいつもドキドキしてるのに。


「俺の友達に…向日葵の事、紹介させて」

「嵐君……ありがとう」



嵐君の大切な人達に改めて紹介してくれるなんて、すごく嬉しい。だから、あたしも一生懸命、嵐君の友達をもてなそう、そう心に決めた。