あたしは……嵐君をどんな気持ちで見つめてただろう。
嵐君と話している時は、今まで作り上げてきた心の鎧が、まるで元から錆びていたかのようにすぐに壊れて、自然と泣いたり、笑ったりしてた。
こんなに素直に感情を出せるなんて、自分でも思わなかった。
辛くて辛くて、息のしかたさえ忘れた時には、嵐君はそっと抱き締めてくれて、欲しくて欲しくてたまらない言葉をくれる。
嵐君の仕草や表情、言葉にいちいち胸がときめいたり、痛んだりしたのは、あたしが嵐君を……。
「だからさ……」
そう言いかけて、あたしを真っ直ぐに見つめる嵐君と目が合う。そして、両手で手を握られた。
その言葉の続きが聞きたくて、絶対に聞き逃したくなくて、あたしは吐息の音さえもわずらわしいとさえ思った。
「他の誰でもなく、俺が向日葵を笑顔にしたいって思ってる。好きだ、どうしょうもないくらい向日葵が」
「っ……!!」
「好きだ」と言われた瞬間、まるで今までがモノクロの世界だったかのように、夜空の青さがどれほど深く、星がどれほど輝いているのかに気づき、色鮮やかな世界へと変わる。
これが……好きな人と想いが通じ合うという事なのかな。その瞬間から、たまらなくその人が愛しくなる。


