「適当に座れ。
 何か飲むか?」

始めて入った。
入った瞬間に掠めた落ち着く匂いは桐のつけている香水の匂いかな。

『で、何を話したいの? どうせ、質問でしょう?』

大体予想できるけど。

「1つ、この前の傷。
2つ、何故ココに来た。
3つ、親は・・・家族は何をやっている。」

1つ目と2つ目はこの前も聞いたよね。
ま、良いけど。

『私の本音で聞きたいの?』

「あぁー。
でも全て本当のことを話してほしい。」

この人は真っ直ぐだ。
私にはそんなことできないよ。

『3つ目のからで良いかな。
私には親はいないよ、3年前に殺された。
家族は・・・兄がいる、双子のね。』

「双子?その兄の名前は。
 今、どこにいる?」