夏が来るたび思い出す。自分の中に、初めて熱が灯ったあの日のこと。

今だって、目を閉じれば鮮明によみがえるのだ。悔しくてぐちゃぐちゃな気持ち。ジリジリと肌を灼く太陽。汗がつたう頬を撫でるぬるい風。

……それから、真っ白なワンピース。


13歳のあの夏。まるで奇跡のように、俺はあの子と出会ったんだ。





 『レーザービームの王子様』番外編
   ~ 追憶サマーゲーム ~