クリスの手は少しだけ冷たい。
どんな時でも温かかったチャドの大きな手と違って、
クリスの手はまるで、さらさらとした陶器のようだ。
クリスの白い手の平が私の熱い手と触れて、馴染んで、溶け合っていく時の体温が好き。
境界線なんてまるでなかったかのように、
二人の血液が一緒に巡っているかのように。
クリスは分かっているのかな。
何も言わないから、よく分かんないけど。
最近私とクリスは、一緒に礼拝に通うようになった。
今日も日曜の教会は、訪れた人でいっぱいだ。
聖歌隊席の一列目の真ん中。
少し緊張顔のマイケルが高らかにソロを歌っている。
一番後ろの席に並んで座っている私とクリスの顔を交互に見つめながら、
ソロを終えたマイケルがとても柔らかく、穏やかに笑う。
私が小さく右手を上げると、マイケルはいつも白いローブの横に下ろした右手を、こっそり振るのだ。
「そう言えばさ」
「うん」
ずっと聞けずにいたことを、私はクリスに尋ねてみる。
「…あの時、
チャドと何を話してたの?」
「あの時?」
「チャドがアメリカに行っちゃった日。
耳打ちしてたでしょ、チャドに」
「あぁ」
どんな時でも温かかったチャドの大きな手と違って、
クリスの手はまるで、さらさらとした陶器のようだ。
クリスの白い手の平が私の熱い手と触れて、馴染んで、溶け合っていく時の体温が好き。
境界線なんてまるでなかったかのように、
二人の血液が一緒に巡っているかのように。
クリスは分かっているのかな。
何も言わないから、よく分かんないけど。
最近私とクリスは、一緒に礼拝に通うようになった。
今日も日曜の教会は、訪れた人でいっぱいだ。
聖歌隊席の一列目の真ん中。
少し緊張顔のマイケルが高らかにソロを歌っている。
一番後ろの席に並んで座っている私とクリスの顔を交互に見つめながら、
ソロを終えたマイケルがとても柔らかく、穏やかに笑う。
私が小さく右手を上げると、マイケルはいつも白いローブの横に下ろした右手を、こっそり振るのだ。
「そう言えばさ」
「うん」
ずっと聞けずにいたことを、私はクリスに尋ねてみる。
「…あの時、
チャドと何を話してたの?」
「あの時?」
「チャドがアメリカに行っちゃった日。
耳打ちしてたでしょ、チャドに」
「あぁ」

