「クリスと付き合ってるの?」
学園祭の夜、いつもの電話を終えて寝室のドアを開けると、
私のベッドの上にマイケルが座っていた。
「まだ起きてたんだ」
私がそう言って笑うと、蒼い瞳がランプの光に照らされて、少し揺らいだような気がした。
「…全部話してよ。
隠さないで、クリスのこと」
真っ直ぐな視線が少しだけ痛い。
いつからこの子はこんな風に、強い表情が出来るようになったんだろう。
まるで射るような、その瞳。
「ごめんね。
秘密にしてたわけじゃなかったんだけど…」
「そっか」
「……」
「最近ずっとお姉ちゃん、
変だったから」
「変?」
「うん、
いつも話してても別なこと考えてる感じ」
「……」
「秘密は、なしにして。
絶対」
「…うん、分かった。
ごめんね」
「約束ね」
「約束」
マイケルはそう言って立ち上がると、机の上に置いてあるシルバーのティアラを手に取り、
ゆっくりと私に差し出した。

