「あの、二人きりで渡したいんですけど」
「はぁ」
「これ、貰っちゃってもいいですか?」
「なるほど~!
二人きりで渡すなんてロマンチックですね!
こんな素敵なキングに選ばれるクイーンは幸せ者ですねー」
歓声が大きくて、あまり上手く聞き取れなかったけれど、そんな感じのことを話していたように思う。
「マイケルにも、好きな子とかいるんだな」
「…うん、知らなかった」
「…ちょっとショック?」
「ちょっとね」
ショックと言うより、寂しい感じかな。
そう言って笑うと、
あんなに泣いてたマイケルも、もう12才なんだもんなと、クリスが呟いた。
そうだもう、マイケルは12才なんだなぁ。
ステージの上のマイケルと目が合い手を振ると、マイケルも照れくさそうに小さく右手を上げる。
大きくなったんだな、と思った。
あんなに小さかったマイケルが、うそみたいに。
同じベッドで眠っていたたくさんの夜が、うそみたいに。

