話が途切れると、いつもキスをした。
時には息も出来ない程の、長いくちづけを。
ぎこちなくこわばる唇をほどいてくれる、その瞬間が好き。
唇が触れ合う直前に感じる、心臓がしびれるような感覚も。
破裂しそうな胸を支えてくれる、クリスの匂い。
せっけんのような、清潔な香り。
巡る季節、
陽が落ちる音。
どうして夕暮れの街並は、いつもと違う気がするんだろう。
見慣れた風景をなくすと、どうしてこんなに切なくなるんだろう。
なくした恋は戻ってこない。
それを知ってしまった今は、
一緒にいても隣にいても、
きつく抱きしめ合っている時でさえ、時々無性に悲しくなるんだ。
その笑顔もいつか、
消えてしまいそうで。

