さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*




私の家の前に着くと、クリスはするりと、繋いだ手をほどいた。










「何だか、あっと言う間だったね」






そう言って笑うけれど、照れ臭くて何となく、クリスの顔が見れない。










「…ん」






小さな返事が聞こえてきて、ようやく私は顔を上げる。










「直接こうやっておやすみって言うの、

何か変なかんじ」






「…だね。

今日は寝れそう?」






「うん、大丈夫。

いっぱい歩いたし」






「そっか。

オレも今日は眠れそう」






「うん、良かった」










「おやすみ」






「おやすみなさい」










歩き出す背中、背の高い影。






曲がり角で振り返り、小さく手を上げるクリス。










街灯に照らされたその影を、私は見つめていた。



見えなくなるまで、ずっとずっと。


















うん、と答えたけれど、ウソだよ。



きっと今夜は、眠れないだろう。










クリスのせいだなんて言えないよ。







今まで何でも話せていたのに。






最近の私はどこかおかしい。










幼なじみ、



小さい頃からの、大切な友達。











大きな秘密が出来てしまった。










こんなにドキドキしてること、



気付かれたらどうしよう――――