さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*


「クリス、所持金いくら?」





「40ポンドくらい」






「私も」






「…どこ行く?」






「うーん、

私、これといって行きたい所ないかも」






「は?

あれだけ言ってて考えてこなかったわけ?」






「うん、

ただロンドン行きたいなーって漠然と思ってただけだから」






「…行きたいとこないとか、バカじゃん。

取り敢えず歩こう。

日向ぼっこもいいけど、どうせなら観光したいし」






「クリス、ロンドン詳しいの?」






「いや、あんまり」






「だめじゃん」






「カンナよりはいいし。

オレ、行きたい所あるから」






「例えば?」






「…衛兵交替式とか。

小さい頃憧れてた」






「へー意外、衛兵かぁ。

じゃ行こうよ。

そこ何時からなの?」






「知らない」






「だめじゃん」










行き先が決まるまでベンチに座って、しばしの日向ぼっこが始まる。






綿密に計画を立てていないと、遠出なんてこんなものだ。