さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*

ロンドン、



郊外に住む私たちの、近くて遠い憧れの街。







女王様の住む宮殿や、高い時計塔、



15分毎に時を刻む、ビッグベンの鐘の音。






テムズ川のクルーズや、綺麗に整備された都市公園。



おしゃれなカフェや、可愛い雑貨が並ぶ店――――














二人で行こうと、いつかチャドと約束したっけ。










…一人になってからは、行かない方がいいのかも、と思っていた。



ロンドンに行く時はチャドと。



そんな風にずっと考えていた。



他の人と一緒に行くことは、二人の約束を破ることになるんだな、と。










守れない約束なんて無いことと同じだと、きっとクリスなら言うだろう。



それならずっとロンドンには行かないつもりなのかと、

無理やりにでも連れていってくれるのだろう。










だけどそんな約束をチャドと交わしたことを、







まだ私は何となく、



クリスには言えない。