さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*


小さな夜の公園には誰もいなかった。






切れかけの街灯。



その光の届かない辺りで少しつまずくと、クリスが腕をつかんで支えてくれた。





「…ドジ」






「ごめん」










白い指。



ひんやりとしたその指先が、火照った肌に気持ちいい。










「…クリスって、肌さらさらしてるよね。

暑い暑い言ってても全然汗かいてないし」






「あぁ、オレ代謝悪いから」





「あはは、それっぽい」










ベンチに座ると、スカートからはみ出た素肌に当たる木の感触が心地よい。










「少し曇ってるね、空。

星が全然見えない」






私のその言葉に、隣に腰掛けたクリスが黙って空を仰ぐ。







その小さな動作から、お風呂上がりのせっけんのような香りがした。