小さな夜の公園には誰もいなかった。
切れかけの街灯。
その光の届かない辺りで少しつまずくと、クリスが腕をつかんで支えてくれた。
「…ドジ」
「ごめん」
白い指。
ひんやりとしたその指先が、火照った肌に気持ちいい。
「…クリスって、肌さらさらしてるよね。
暑い暑い言ってても全然汗かいてないし」
「あぁ、オレ代謝悪いから」
「あはは、それっぽい」
ベンチに座ると、スカートからはみ出た素肌に当たる木の感触が心地よい。
「少し曇ってるね、空。
星が全然見えない」
私のその言葉に、隣に腰掛けたクリスが黙って空を仰ぐ。
その小さな動作から、お風呂上がりのせっけんのような香りがした。

