ともすれば聞き逃してしまいそうなくらい小さな声だったけれど、私の耳は静寂の中できちんとその声をとらえていた。
「うん、最近、ちょっと」
「なんで」
「…うーん、
月が、眩しくて」
「うそつけ」
「…うん」
「……」
「……」
「寝るのが怖いんだろ」
そう指摘されて、少しだけどきりとした。
怖い。
そう、
私は眠るのが怖いんだ。
「うん、最近、ちょっと」
「なんで」
「…うーん、
月が、眩しくて」
「うそつけ」
「…うん」
「……」
「……」
「寝るのが怖いんだろ」
そう指摘されて、少しだけどきりとした。
怖い。
そう、
私は眠るのが怖いんだ。

