外はまだほんのりと明るかった。 二人分の荷物を持ってくれているクリスは、私の隣で今日も何も言わない。 車通りの少ない緑の小道。 南の空には白く細い月が、うっすらと寂しげに張りついている。 それを仰いでぼけっとしていたら、 「…お前、寝てないの?」 と、いきなりクリスがそう尋ねてきた。